山歩き日 2021年1月31日
綱附森(1643.2m)。
三嶺の南西に位置する高知~徳島の県境の山。
笹に覆われたなだらかで雄大な山容は魅力的で、登山を始めた初期の頃から行きたいと思っていた山の一つ。
林道の通行止めや天候不順などで何回か計画倒れになっていたのだが、今回ようやく訪れることに成功。
天気予報は快晴。
寒波が去り、雪はだいぶ溶けているとの情報もあったのでスノーハイクとはならないかもしれないが楽しみ楽しみ。
【登山口】
今回は矢筈峠の登山口よりスタート。
現在の綱附森登山のメインルートなんじゃないかな?
ガイドブックやネットなどで良く紹介されている。
他には三嶺への高知県側登山口の一つ、光石から登るルートもあるようだが楽なのはこちらだろう。
ざっくり登山口までの経路をご説明。
南国ICより東方面、アンパンマンミュージアムのある香北町を通過し、国道195号線の赤い大栃橋を渡りすぐを左折。
目と鼻の先の大栃駅前分岐を再び左折しダム湖畔の方へ下る。
そのまま道なりに進むと笹方面と三嶺方面への分岐(看板あり)があるので左側、笹へ向かう。
あとは道なりに標高を上げていくと矢筈峠の登山口に到達する。
全編舗装路なので安心。
峠には広大な駐車場とトイレがある。
ちなみにコンビニ等は香北町のローソンが最終だがコンビニエンス岡林という地元のお店もおすすめ。
雑貨、手作りスイーツまでいろいろ置いている。
ぜひ一度寄ってみて欲しい。
凍結等心配していたけど、問題なく峠に到着。
しかし出発時にはあんなに晴れていたのにこの景色。
しまいには横殴りの吹雪となる始末。
めちゃくちゃ寒いし。
これは中止かとも考え始めていたが、準備しているとじんわりと納まってきたので出発である。
ちなみに写真は峠の駐車場だが、綱附森の登山口は厳密には400mほど林道を奥へ進んだ先にある。
そこにも大きな空き地があり、駐車も可能。
【入山】
9:42 登山口(1251m)。
クマ出没注意の黄色い看板が目印。
まずはブナまじりの自然林の中を進む。
雪は予想通り少ない。
天候は急回復。
青空がチラチラ姿を現す。
見えているのは土佐矢筈山。
ワタクシが登山を始めて最初に登った思い出の山だ。
あの時はしんどかった、本当に。
いい感じの道。
天気も回復基調でこれからの絶景予感にワクワク感が止まらない。
立派な樹を撮る。
一向に勉強しないので名前は不明。
特に葉が無いと・・・さっぱり。
どんどん青空スペースが増大中。
うふふ。
【笹原の稜線道】
10:43 やがて樹林帯を抜け、笹原に出た。
グッと視界が広がり・・・・
どどーんと綱附森が姿を現した。
そうそう、これこれ。
この角度からの写真を見てずっと行きたいと思っていたのだ。
しかし・・・
遠いね(^^;)
反対側の土佐矢筈山の頂上もガスが晴れた様子。
すばらしい眺め。
どうやらここが肩と呼ばれている地点。(1421m)
これから歩く稜線上のうねうねアップダウンの道。
そんなにガッツリ高低差のある感じではなさそうだが、帰りも登りがあるのはしんどいな。
やがて快適な笹原ロードの奥に・・・
姿を現した、名峰天狗塚。
ぴょこっと高い三角ピークが頂上。
前回惜しくも敗退した山だ。
左側のなだらかな丘が牛の背。
改めて仰ぎ見る綱附森。
いいねぇ。
南側。
あの峰々の向こうは太平洋だ。
激写中のワタクシ。
お腹が出ている・・・
最近登山回数も減り、ますます不甲斐ない体形に(・_・;)
なんとかせねば・・・
笹原に出てからはずっとこんな絶景が続く。
あぁ、贅沢な時間だなぁ・・・
雄大で牧歌的な最高の山。
もっと人気が出てもいいような気がするが。
結局本日は他の登山客には全く出会わなかった。
青空と白骨樹。
出発時の天候が嘘のようだ。
雪は少ないとはいえ所々まとまって残っている。
あんなに遠かった頂上まであと僅か。
画面中央のポツンと生えたブナが気になってパシャリ。
いい位置にいるな。
なんか定点観測で撮りたい感じ。
春夏秋冬。
5年後、10年後、20年後。
もう少し。
【頂上到着】
13:05 ついに頂上(1643.2m)に到達。
見渡す限り360度絶景が広がっている。
すごい景色ですな。
感動。
大絶景に包まれた喜びを全身で表現するT。
浮かれまくって体が本当に浮いますぞね。
手前の笹原ピークは白髪山。
見えづらいけど、中央奥に剣山、次郎笈。
中央奥が石立山。
ワタクシはまだ未踏。
今年は登りたい。
歩いてきた稜線を振り返る。
奥は土佐矢筈山。
頂上から更に少し北へ進むと三嶺を真正面に捉えることができる。
ここから縦走も可能。
京柱峠→土佐矢筈山→綱附森→三嶺→剣山はいつか達成したい夢ルート。
天狗塚&牛の背。
とにかく四国の名峰を一堂に眺めることが出来る。
展望の充実度で言えば四国で一位二位を争うんじゃないだろうか。
登るなら絶対晴れた日がおすすめだ。
止まらない絶景垂れ流しに耐えきれず、さっきまで浮ついていたTも急にカッコつけ始める。
ワタクシは呆然と立ち尽くすのみ。
少々内股気味なのが気になる。
ちょっと合成してみた。
天狗塚が繋がらないという痛恨のミス。
【下山開始】
13:40 昼飯は少し戻ったところで食べる事になり、下山開始。
さらば綱附森。
本当に来てよかった。
朝の吹雪が嘘みたいだ。
14:08 途中にある大岩から。
昼飯はこの岩の下で。
やっぱりカップラーメン。
冬はいつもこれ。
15:00 ランチを終え、朝つけた足跡を戻っていく。
雪は本当に少ない。
というか温度高すぎ。
暑くて半袖でもいいくらい。
1月とは思えないな。
帰りはちょっと登山道を外れてトラバースしたりしながら小ピークをショートカット気味に進んでみる。
まああまり成果は得られなかったが。
結局は登山道を進めば良かったと思う事の方が多かった。
下りは雪が溶けてズルズルのデンジャラスロードに変化していた。
何回もスリップしながら進む。
肩から掛けたカメラを死守せねば。
意識して歩いていると余計スリップしてしまう。
笑うしかない。
だいぶ戻ってきた。
これから樹林帯に突入。
絶景も見納めである。
さらば綱附森。
また来るぞね。
すっかり日も傾き始めた。
夕暮れの森もいい感じ。
朝撮った正体不明の木をまた撮ってしまう。
【下山】
17:10 無事下山。
最高の山旅は幕を閉じた。
いつも新しい山へ行くといろんな発見で最高に良かったという感想になる事が多いんだけど、今回に綱附森は少し別格。
本当に良すぎるぐらい良い山だった。
山の形もかっこいいし、片道5kmというコースも簡単すぎず、厳しすぎずのいい塩梅。
ブナの樹林歩きも笹原歩きも同時に楽しめるし、頂上のみならず、稜線からの大展望は本当に最高。
全く付け入る隙がない。
ただしそれもこれも天候が良くて、視界が開けている事が前提。
この素晴らしすぎる景色が見えないと魅力は半減どころではない。
是非とも天気予報とにらめっこしながら良いタイミングで訪れてみてください。
では、また。