この前の日曜日、白髪山(本山)へ行ってきました。
もちろん初めて山です。
四国には白髪山と名の付く山は2座あって、1つは剣山系、四国を代表する名山 ”三嶺” の南側に。
物部白髪山なんて呼ばれています。
そしてもう一つは、四国のほぼ中央に位置する、本山白髪山。
ヒノキの白骨林で有名な山です。
この山は藩政時代に「お留山」の名のもと伐採を禁止し保護管理してきた山。
また、現在では学術保護林、材木遺伝資源保存林として保護されています。
その為、自然が豊かに残されているとの事で、ずっと訪れてみたいと思っていた山です。
登山ルートは色々あるみたいですが、とりあえず県別ガイドブックに載っている汗見川ルート(冬の瀬ルート)で登ってみます。
まだほんのり薄暗い中、出発。
登り始めは沢沿いを沿うように進みます。
木止め階段やベンチなども整備された道です。
テープや看板も豊富に設置されているので、迷う心配は少なそうです。
沢を渡り、しばらく行ってもう一度渡り返して進みます。
沢の心地よい水の音色を聞きながら進んでいくと早速ヒノキの倒木に出くわしました。
その大きさ、姿に圧倒されます。
いつ倒れたのだろうか?
1年前?
10年前?
100年前?
いや、それよりも・・・?
自分には見当もつきません。
しかし、確かにここで、しっかり根を張り生きた樹があったのです。
自分の生れるずっと前の景色を見ていた樹です。
その時間の流れを思わずにはいられません。
森はどんどん深くなっていきます。
若木が当たり始めた朝日の光を必死に、少しでも多く受け止めようとしているようでした。
ゆっくり、そして確実に、森に朝の光が差し込んできます。
沢の音を背中に見送りながら、更に進みます。
しばらく行くと大きく根が起き上がったヒノキに出会いました。
写真ではわかりにくいですが、中の空洞に人がスッポリと入れるぐらいです。
雨宿りもできそう。
しかし、なぜこんな形に?
調べてみました。
どうやら、倒木の上で発芽したこのヒノキ。
成長を続けていく内に、倒木は朽ち果てて土に戻ってしまう。
残された、新しいヒノキの根の下は大きな空洞となってしまったということらしい。
この森ではヒノキのこうした姿をいくつか見ることが出来ました。
高度をどんどん上げて行くと、徐々に倒木の数が増えてきます。
その一つ一つが、とにかく、大きい。
まるで、壁です。
すごい迫力。
自然のアートなんてよく耳にするけど、まさにそうです。
グロテスクで、いびつで、力強くもあり、そして儚い。
とても美しい、と思います。
いずれこの倒木を養分に、新たな命が芽生える。
何度も繰り返されていくはずです。
いよいよ、頂上間近。
”原生林” という趣の森。
本当に来て良かった。
遂に頂上到着。
吹き抜ける風が気持ちいい。
ヒノキの白骨林。
その多くが、枝を北側へ流してる。
南からの風が、如何に強いかを物語っています。
到着直後は晴れ渡っていましたが、10分もしない内に曇ってしまいました。
さて、戻ります。
なにせ、ここまでルートタイム1時間30分のところ、立ち止まりすぎて2時間30分かかってます。
被写体、多すぎです(^^;
ガイドブックでは、竜王峠に周回するコースですが、その時間もないので、来た道を戻る事にしました。
パチリパチリ撮りながら。
下っていきます。
最後に驚かされました(^^;
カエル!!
今回初めて登った白髪山(本山)。
道中誰にも会わず、独り占めでした(*'▽')
多くに記されていた通り、本当に魅力的な森に抱かれた、素晴らしい山でした。
撮り残してきた被写体も数知れず。
また近いうちに訪れます。