先週の剣山~丸石縦走から1週間。
今回の休みは大人しくしていようと思っていたが、なんと上の子が山にどうしても行きたいと言い出した。
いや、本当は「行ってもいいかなぁ?」ぐらいだったっけ?(^^;
いや、「そんなに言うなら仕方ないね」だったかも(^^;
まあ、とりあえず今まで何回か誘ってみたものの、なかなか行くと言わなかったので。
素直に嬉しい。
とりあえず近場で手軽に登れる工石山をピックアップ。
準備を進めていたのだが・・・
登山前日の土曜の夜。
もうすぐ誕生日の彼は、おばあちゃんから「ゼルダの伝説」というお宝をゲット。
なんと「やっぱり明日の登山はやめちょくっ、忙しくなるき、また今度」と言い出した。
いやいや。
ドタキャンは最低だぞ、約束は守らなければならないものだぞ。
しかし、ほぼ半強制的に約束を取り付けた私に勝ち目はない。
なにせ、なかなか新しいゲームを買ってもらえない彼は、久し振りのお宝に目が輝きまくって、突然のおりこうさんに大変身。
いつもは全然進まない寝る前の準備もテキパキと済ませ、ゲームやらせてくださいモード突入。
登山どころではない。
山にはゲームなんかより素晴らしい感動が待っているのに・・・
と言いつつ、息子からコントローラーをぶんどりちょっとやってみたけど、ゼルダなかなか面白い。
オープンワールドでどこでも歩き回れるのだけれど、見晴らしのよい高台からの景色なんて、ちょっぴり登山で味わえる感動に似ている・・・
グヌヌ。
「お父さんも登山よりゲームがいいがやない?」
グヌヌ。
負けてはならない。
「いやっ、それでもお父さんは本物の山に行くっ」と宣言。
急遽息子同行無し、ちょっぴり寂しい単独行決定である。
行先も変更、今回も初めてとなる、高薮登山口~平家平~冠山ピストンとした。
前置きが長くなったが、6:30登山口スタート。
先行者はいない模様。
まずは雑木林の中を進む。
天気は最高に素晴らしい。
快晴。
朝日が差し込み、明るい道。
新緑はもうすぐという感じだ。
小さく開きかけている枝もあった。
この直線の道は、新緑のトンネルに期待大。
登山道脇にはタチツボスミレが小さな紫の花を咲かせている。
階段上の急登を上り詰め、尾根に出るとブナが顔を出す。
木々の向こうに、目指す笹原の平家平が見える。
この辺りでほぼ山頂まで半分くらいの位置。
それにしても、今日は快晴。
雲ひとつない。
尾根から南西方向の山々。
歩きやすい、快適な道をどんどん進む。
やがて、視界が開けて笹原へ飛び込んでいく。
山頂直下の笹原急登。
道はきれいに刈り取られている。
真っ青な空へ登って行く。
振り返れば歩いてきた尾根筋がハッキリ見える。
結構風が強くなってきた。
急登で息が上がった体には、ひんやり心地よい。
ただ、手袋無しだと手はかじかんでしまうぐらいだ。
8:00 平家平山頂着。
360°の大パノラマ。
西にはこれから向かう冠山、ちち山、笹ヶ峰、寒風、伊予富士。
その奥には瓶ヶ森、更にその奥に石鎚が鎮座している。
北に目を移すと赤石山系。
西赤石~東赤石~二ヶ岳。
このあたりも一度歩いてみたい山々だ。
東側は大座礼山越しに遥か徳島方面の山々が。
ハッキリ言って全然特定できないが、道中出会った方に、剣山見えましたねと声をかけられたので、多分見えているのだろう・・・(^^;
南には西門山~稲叢山。
南西方向には手箱山、筒上山。
四国百名山に指定されている、数多くの山々がぐるり一望できる贅沢なひととき。
アップで石鎚。
そういや、私、石鎚もいまだに未踏である。
そろそろ挑戦せねば・・・。
8:30 一通り堪能して、出発。
お隣の冠山へ向かう。
相変わらず風が強く、山頂で休んだ分、体が冷えた。
上着を羽織る。
少し行くと、展望の良い岩が一つ。
まっすぐに稜線上を進み、終着点が冠山。
約1.5kmとの事。
あっという間に到達出来そうだと思っていたが・・・
ここからは予想に反して、笹漕ぎがスタート。
冠山頂上まで、笹は刈り取られていない。
これまた、道中で出会った方の情報だが、4、5年に一度整備されるとの事。
カサカサ、ガサガサ。
音を楽しみながら進む。
全然苦にならない。
楽しい。
振り返って、平家平。
9:40 灌木帯を通り過ぎ、冠山到着。
すっかり風も止んで、暑くなってきた。
頂上は灌木に遮られて視界は効かないが、少し西に展望できるスペースがあった。
ちち山、笹ヶ峰がすぐそこに。
どんどん歩いて行きたくなる。
実際頂上で休憩中に、冠山を踏んで更に縦走される方が通過していった。
だが、今回はここまで。
おにぎりとアンパンで燃料補給し、引き返す。
10:00 冠山出発。
それにしても本当に天気がいい。
やはり展望の良い山歩きで天気が良いと嬉しくなる。
11:00平家平到着。
山頂は多くの登山客で賑わっていた。
そのままスルーして下る事にする。
朝通った道をゆっくり戻る。
途中、大きなもみの木の下で休憩。
角度を上げた太陽のおかげで幹に光が入る。
どっしりした、立派な木だ。
登山口付近まで下りてくると、朝より少し葉を広げた灌木。
ほんの数時間でも、確実に季節は進んでいる。
12:30下山。
今回も大変満足できる山行となった。
平家平は1時間30分程であの眺望が得られると考えれば、非常にお得で魅力的な山であると思う。
前回の剣山で果たせなかった朝日撮影にも都合が良いかも。
ここも一度だけで終わらすには勿体ない、何度でも通いたくなる、すばらしい山だった。
さて、次はどこ行こう(^^)