森の旅 

To the world where you've never seen.

阿波国見山 新緑の森を歩く

約6分


登山には様々な楽しみかたがある。

ストイックに遥かな頂上を目指すもよし、グダグダダラダラ山中を徘徊するもよし。

仲間とワイワイやるもよし、ソロでじっくりやるもよし。

確かに頂上を踏むという、大きなテーマはあるけれど、別にそれだけじゃない。

楽しみ方は人それぞれ。

正解はない。

山という、普段訪れる事がない異界で非日常を思いっきり楽しんだ者勝ちである。

そして、私が以前より密かに胸に秘めていた、家族で登山計画。

これも、ひとつの楽しみ方だろう。

しかし、いまだに実現はしていなかった。

何故なら。

よくある登山あるある。

妻、もしくは夫がアウトドアにまったく理解がなく、ことごとく反対されなかなか子どもを連れて山へ行く機会が無い。

虫が嫌だ。

暑い。

しんどそう。

トイレないし。

頂上になんかおいしい物でも売ってるの?

・・・・。

そんな悩みを持つ方多くないですか?

ですよね?

だから、今まで実現できていなかったのだ。

しかし。

遂に千載一遇のチャンス到来。

嫁が日頃からやっているバレーボールの大会へ急遽代打出場が決定。

神様八木様ばりの活躍中にこっそり行ってしまおうという訳だ。

そんなこんなで今回は、初のファミリー登山に挑戦。

子どもと阿波国見山へ行ってきた。

阿波国見山は今年3月に一度訪れている。

 

阿波国見山 お手軽朝練登山

 

素晴らしいブナ林に感動したものだった。

よく整備され登りやすい道と、約1時間で頂上を踏める手軽さも魅力的な山だ。

とりあえず、二人には初めての登山。

行けるとこまで行ってみようという事で。

登山口までの車の中でまさかの行きたくないの大合唱に耳を塞ぎながら、11:00 ゆっくり出発だ。

新緑の灌木帯を抜け、人工林の中の防火帯の急登を進む。

実際2人がどれだけ歩けるか全く分からなかったが、やはりしんどいみたい。

特に上の子のペースが上がらない。

けど急ぐ必要は全くない。

プチ休憩を取りながら少しづつ進む。

遂には座り込んで、勝手にここが頂上宣言が何度も飛び出したが、なんとか急登をクリア。

よくやったぞ。

歩いてきた道を振り返り、これを登り切ったんだと2人とも感動している様子。

なんて素晴らしい成功体験。

さすが登山、教育的効果も見逃せない。

さあ、これからは道も緩やかになり、明るいブナ林の道へ突入。

緑のシャワーと木漏れ日を全身に浴びる。

快適な明るい稜線の道。

前回の西赤石山が暑すぎたので、熱中症など心配していたが、大丈夫。

ブナのトンネルで、道は驚くほど涼しい。

時折吹き抜けていく風が肌寒い程だ。

道が緩やかになると、上の子も一気に復活。

12:30 山頂到着。

先行の方が一組休憩していた。

着くなりお腹が空いた空いたと大騒ぎ。

早速自家製弁当でランチタイム。

瞬く間に食べ尽くす。

最近本当に2人とも食べる量が増えたな。

成長を感じる。

食べた後はのんびり大休憩。

写真撮ったり、ゴロゴロしたり。

周りの山々も緑一色。

前回来たときはまだまだ芽吹き前だったので、大きく印象が異なる。

十分休憩を取り、13:00 下山開始。

山頂直下にある、国見神社で挨拶をして、先を進む。

前回同様、素晴らしすぎる森の撮影でなかなか歩が進まない。

逆に下りで楽なのか、2人のペースが速すぎる程速い。

自分が何度も何度も立ち止まるので、2人はウンザリしているようだ。

しかし、撮らずにはいられない。

ただ、冬期と違って新緑で陰になるので、少し露出が厳しい。

冬は雪もあるので、結構明るいのだ。

今回はすべて手持ちだったが、絞り込んでしっかり撮るにはそろそろ三脚が必要になるなと思いながら進む。

だから、夏山は登るのも下るのも時間がかかる(^^;

帰り道は2人とも元気。

大声で歌いながら歩いている。

早く帰りたいとか、やっと帰れるとか、いろいろ聞こえてきているが、気にしてはならない。

十分山歩き森歩きを楽しんでくれた筈だ。

きっとそのはずだ。

お父さんは楽しんだぞ。

防火帯で1回休憩を取り、14;30無事下山。

駐車場からの眺め。

すでにここからでも十分絶景(^^;

それにしても、阿波国見山。

やはり、いい山だった。

頂上のこじんまりとした秘密の庭という風情も見逃せないが、やはりこの山のハイライトは稜線のブナ林に尽きる。

このブナの林だけで何時間も居れそうだ。

危険個所も特にないし、距離も短く、子どもを連れての登山にもってこいではないだろうか。

緊急時には避難小屋もある。

みなさん、是非おすすめです。

 

 

 




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