森の旅 

To the world where you've never seen.

【ラッセル】マジックマウンテン アルミワカン購入〜

約5分


2017年末の登山で天狗塚へ行った時のこと。

下山後の林道歩きが何気に長くて、体力的、精神的になかなかの厳しさであった事は記憶に新しい。

確か11月の伊予富士で下山後死ぬほど長い林道歩きを経験し、もう2度と舗装路を行程に入れるべきではないと誓ったはずだ。

しかし何故かその後の蟠蛇ヶ森山行では行程の半分に林道...というかもはや立派な車道、歩道歩きを無理矢理入れてしまう。

天狗塚山行では特にその予定はなかったのだが、結局気づけば夕闇迫る林道をとぼとぼ歩いているという始末だ。

そんな林道苦行のイメージにすっかり隠れてしまっていたが、天狗塚山行でもう一つ苦しめられたのがフカフカの雪道歩きだ。

稜線付近では予想外の積雪があり、踏み抜くと腰まで埋まってしまう事が度々あった。

120cmのポールがほぼ埋まるくらいの所もあったので、深い所では1m近い積雪量だ。

もちろんこの時期の雪なのでさっぱり締まっておらず出来立てほやほやのフカフカだ。

そんな状況で、いわゆるラッセルというものを初体験したワタクシ。

それがしんどいのってなんのって。

始めは良かった。

踏み抜く度にキャッキャ、ウフフと進んでいたのだが、いよいよ体力も消耗し、時間にも追われてくると本当に辛くなってくる。

しかし、そんな状況でも笑ってしまうのはなんでだろう?

絶望に打ちひしがれながらも踏み抜く度に怪しい笑みがこみ上げてくる。

笑いはストレスを軽減するというが、まさに体は正直に反応していたのか。

それでも常に先頭を行っていたTに比べれば随分マシだったはず。

このままでは、いかんぜよっとの事で対策を練る事にしたのだ。

ネットの大海に乗り出して、調べまくってみるとラッセルが必要な雪山登山ではワカンかスノーシューのどちらかを使うという人が大多数のようだ。

ざっくり違いを比べてみるとこんな感じ。

  ワカン スノーシュー
踏み抜き軽減 まずまず 優れている
重量 軽い 重い
サイズ・携帯性 まずまず 厳しい
脱着 やや面倒 バックル式は簡単
急斜面対応度 まずまず モデルによっては厳しい
アイゼンと同時装着 モデルによっては可能 不可
お値段 優しい 厳しい

まず一番重要な深雪での性能(どれだけ踏み抜く深さが浅いか)だが、どうやらスノーシューの方が随分優っているらしい。

まあ見た目からしてスノーシューの方が浮きそうな感じだし、納得。

ただ単純に【踏み抜きを浅くしてできるだけ楽に、快適に歩きたい】だけでみると、スノーシュー一択っぽい。

しかし、その他の項目に注目してほしい。

まず重量

ワタクシのへなちょこ脚力には登山靴はもちろん、アイゼンなど付属物はできるだけ軽い方がいい。

だいたいどのメーカーでもワカンで約1kg弱、スノーシューで1.5〜2kg。

結構差がある。

次にサイズ・携帯性。

どちらもデカイが比べるとワカンの方がコンパクトにまとまる。

脱着。これはバックル式のスノーシューの方が簡単。

急斜面対応度。これはアイゼンとの同時装着が可能な点でワカンの方が対応力があるっぽい。

そして最後にお値段

圧倒的にワカンの方がリーズナブル。

これが一番の選考基準になっていたりする😅

まとめると、フカフカでそれほど傾斜のない雪原を長い距離歩くような場面ではスノーシューが有利。

反対に様々な傾斜が混在し、積雪具合も変化に富んでいるような場面ではワカンのオールラウンダー性能が有利なようだ。

結局ワタクシが選んだのはワカン。

特に重要視したのは、アイゼンとの同時装着ができる点。

まだまだ雪山初心者なので安全上、アイゼンがどうしても必要な場面とそうでもない場面の境目が自分の中でまだまだ曖昧。

なので出来るだけアイゼンは装着しておきたい。

そうなったとき、スノーシューの深雪での性能は魅力的だが、状況に応じてアイゼンとどちらが必要か判断し、装着し直す必要があるのでなかなか敷居が高いと思った。

さらにワカンは重量も軽い上に、重ねて収納もしやすいというのもポイント高い。

登山口ではそれほど雪もない場合、とりあえず背負っていかなくてはならないので、この点も大きなポイントだ。

最後にお値段。

ワカンが約1万円前後の商品が多いのに対し、スノーシューは3万円ぐらいする。

傾きかけの我が家の家計でその差は驚くほど大きい。

なので総合力でワカンに決定となった。

次に数ある中から商品からどのワカンを選ぶかだが、ことワカンに関しては次の2大メーカーが主流のようである。

エキスパートジャパン製とマジックマウンテン製。

購入したのはマジックマウンテンの【ラッセル】という商品。

フラットフレームなので、裏返してアイゼンと同時装着が可能なタイプだ。

マジックマウンテンには同じフラットフレームで【ネイジュ】という商品もあるが、【ラッセル】の方がベルト部分に雪だんごになりにくいようにウレタンコーティングされているとの事。

写真では分かりにくいけど、この黒いH型のベルトがツルツルテカテカコーティングされている。

【ネイジュ】との違いはこの部分のみ。

どれほど違いが出るのかは不明だが、価格差も何百円の違いなので、どうせなら【ラッセル】の方がオススメ。

両サイドの爪を上向きにしてセットすると、アイゼンを装着したままで取り付けることができる。

アイゼン無しだと爪を下向きにセットする。

さてさてその性能は。

先日の寒峰へ持って行って来たが、残念ながら雪がそこまで深くなくて(膝ぐらいまで)使用機会がなかった^^;

しかし平原鞍部で休憩時に試し履き。

まずアイゼン履いたまま装着に悪戦苦闘。

慣れればなんて事ないだろうけど。

そもそも今回ゲイターを忘れて来ていたが、それでもなんとかなるくらいの積雪量しかない。

そのため、はっきり行って効果は不明。

けどめちゃくちゃ歩きにくくなるのではないかと思っていたのだがそんな事もなかった。

ただ、アイゼン+ワカンの重量増加がもろに足にくる感じ。

しっかり使用するにはそれなりの覚悟が必要だと感じる。

とりあえず今回はお試し、次回しっかり使用してみたい。

※2019年 ラッセルIIにアップグレードされている様子。

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