山歩き日 2022.5.4
遂に挑戦
日本百名山に名を連ねる、徳島県の剣山。
そして四国のハイカー全員から愛されていると言っても過言ではない、名峰三嶺。
その二峰を繋ぐ縦走路があるのだが、まあそれはそれは素晴らしい道だと教えられたのは登山を始めてすぐの頃なのでもう5,6年前。
すぐにでも行ってみたい気持ちになったのだが、如何せんルートの距離が20km超えで初心者のワタクシはまだ無理だと我慢した記憶がある。
その後一度挑戦したが無念の丸石から撤退などもあり、完遂できないまま今日を迎えた次第なのだ。
できればのんびり一泊で楽しめたらと思っていたけど、なかなか時間も取れないので日帰りにて計画。
最近は山登りも全然行けなくなっている上にメタボリックも常に進行中なので果たして完走できるのか?
不安もあるけど、何より絶景ルートを歩ける期待感で胸がいっぱい。
まあダメそうなら以前のように丸石からエスケープも出来るし、取り合えず頑張ってみよう
登山口
今回は剣山から時計回りに三嶺へ向かい、名頃登山口へ下山する予定。
ショッコルと二人なので一台名頃へデポして見の越へ向かう。
GWの真っ只中なので名頃駐車場は満杯。
見の越も同じような感じだが駐車場が広いので無事停める事ができた。
トイレも大渋滞。
スタートです
5:30 スタート。
遥か先の三嶺が赤く染まっている。
雲一つない大快晴。
ワクワク感が止まらない。
まずは剣山まで登る。
もちろんリフトは動いてないので使用できない。
朝の森はひんやりして気持ちいい。
高度を上げると次郎笈が。
ガスなしでしっかりお目にかかるのは初めて。
剣山頂上ヒュッテも見えてきた。
なんの木だろうか??
ピンクの蕾が無数にある。
動画撮影中なワタクシ。
今回はジンバルを初導入。
感想。
山で使うもんじゃない(°_°)
重〜〜い!!
頂上直下。
ちなみに写真と動画の撮影で行ったり来たりでペースは死ぬほど遅くなっている。
下山間に合うのか。
剣山頂上にて
7:10 お久しぶり、剣山山頂。
本当に今日は天気がいい。
頂上が全周見渡せるのは初めてじゃないかな?
ジャジャン!!
男前次郎笈。
個人的には四国で一番かっこいい山だと思っている。
いつ来てもガスで全体像が隠されていたけど今日は念願かなってスッポンポン( ´∀`)
最高だよ。
もう一枚。
うっとり。
次郎笈は登るより見る方が好きですな。
今日は次郎笈は登らずトラバース。
まだまだ先は長い。
次郎笈の裾をトラバース。
いやぁ本当に最高の景色。
そして最高の天候。
風も微風ぐらいで気持ちいい。
こんな条件良い日は滅多にないだろう。
写真撮影と動画撮影が止まりませぬ。
ピンボケは見てみぬふりで。
良い写真になったと思っていたんだけど・・・
中判カメラ、動画用ミラーレス、ジンバルに三脚。
交換レンズも2本。
しめて5kgオーバー。
うーむ、疲れる。
けど絶景が常に癒してくれる。
白骨樹。
モノクロにしてみた。
うーむ、久々に色々モノクロで撮りたくなってきた。
夏はやっぱりモノクロの季節。
中央の山は石立山。
四国一危険な山と言われていたりいなかったり。
ワタクシはまだ未踏。
実は今回のGW山行では石立山も候補に上がっていたのだが。
この天候では今回はこちらで正解だったかな。
いずれ登らなくてはならない。
次郎笈と丸石へのコルへ到着。
奥に見える稜線は丸笹山〜塔の丸の稜線。
あの山も良かった。
剣山の絶好の撮影スポット。
笹の丸い山を登る。
丸石に到着
9:25 丸石(1683.8m)に到着。
ザックを下ろして休憩。
おにぎりでエネルギー補給。
丸石からの眺め。
こちらからの角度でも次郎笈は最高のアニキだ。
ちなみにやはり人は多い。
我々と同じく剣山から三嶺へ向かう人、そして逆に三嶺から剣山へ向かう人。
ひっきりなしにすれ違い、追い抜かれていく。
休憩もそこそこに先を急ぐ。
丸石から避難小屋までは樹林帯へ入る。
貴重なウラジロモミの森。
雰囲気良し。
森好きにはたまらない。
ブナの巨木もちらほらと。
そしてシカ。
ショッコルが上手く撮ってくれました。
近年問題となっているシカの食害問題。
これだけ人出があるGWの日中でも遭遇するのだから相変わらず生息数は多いんだろう。
見た目は本当に可愛いんだけど。
ハートマークのおしりも。
これから通過予定のカヤハゲも昔(と言っても2000年頃までは)は笹で覆われていたらしいが今では食害により無惨な姿となっている。
対策されなければ美しい三嶺や剣山の笹原や森もいずれ廃退してしまうのか・・・
鮮やかなミツバツツジ。
ポツンポツンと出迎えてくれる。
森の中の丸石避難小屋
10:20 丸石避難小屋に到着。
前回は足を挫いてしまって、ここから下山したのだ。
今日は先へ進めそう。
しかしちょっとずつ疲労は溜まってきている感じ。
ここまででスタートから約6.8km。
まだまだ三分の一だ。
避難小屋から高低差約200mを上ると高の瀬に着く。
ここで再度休憩。
やはり久しぶりの登山&機材の重みで徐々に疲労感が強くなってきた。
高の瀬を後に先へ進み、中東山への分岐へ到着。
三嶺まであと9km。
ようやく全行程の約半分まで来たのか?
先は長いねぇ。
しんどいねぇ。
けど最高の景色だねぇ。
疲労困憊なワタクシと打って変わって元気すぎる男。
sakeも抜けて絶好調らしい。
本当にずっと絶景続き。
お世辞ではなく。
白骨樹はどこかしこにある。
時間があれば色々じっくり撮りたいけど今日は無理。
先を急ごう。
雄大な草原越しに三嶺が随分近づいてきた。
ワタクシの疲労はますます濃さを増している。
足もちょっと攣りかけたり。
時間も時間なのでお昼にする。
素麺とカニカマステイック。
素麺めちゃくちゃ美味い。
夏は素麺に限る!!と再認識。
お昼を食べると眠くなってきた。
笹原でお昼寝タイム。
一瞬で寝られる特技があるので一回電源オフ。
どうやら通りすがりの方があまりの眠りっぷりに心配して下さっていたようだ。
すいません(^-^;
そのあと寝ぼけて落としたワタクシの帽子を拾って届けて頂きました。
ありがとうございました(^^)
15分ぐらい寝てしまったようだが、行動再開。
ショッコル、待たせてすまぬ。
しかし気持ち良い昼寝だった。
平和丸へ到着。
白骨樹越しの三嶺。
ブナ。
寄生獣を思い出した。
ミギー可愛かったな。
絶景!!白髪山避難小屋
14:30 そしてついに白髪避難小屋に到着。
色とりどりのテントが所狭しと並んでいる。
眼前には三嶺。
良いテント場だ。
泊まれないのが悔しい。
ここからみる夕暮れ、朝焼けの三嶺はさぞ絶景だろう。
うーむ、次回は絶対泊まろう!!
三嶺へ5kmですと。
もう5kmなのかまだ5kmなのか。
この時の気分は断然まだ5kmもあるのかだった。
白髪分岐まで登って来た。
こう見ると剣山は遥か向こうだ。
よく歩いたものだ。
ここからカヤハゲとのコルへ降る。
ああせっかく稼いだ高度が勿体無い。
また降って登らないといけないのか。
トンネルの開通はまだか。
いやだめだ。
せっかくのトレイルが台無しだ。
疲れで妄想が止まらない。
あと3.2kmですと。
まだ3.2kmもあるのか・・・
この頃は牛歩戦術状態。
ゆっくりゆっくり進む。
急いだら足が攣りそう^^;
バイケイソウ。
有毒の為シカも食べないらしい。
やっとの思いでカヤハゲに登頂。
昔はここ一帯も笹原だったらしい。
今はススキ??で覆われている。
シカはススキは食べないのか。
現在でこそこんな姿だが一番ひどい時は裸地にまでなっていたようだ。
多くの方の保護活動によって徐々に回復傾向との事。
ありがとうございます。
カヤハゲを下り、いよいよ最後の登り。
大岩直下まで来た。
今回のルートで一番傾斜がキツいのがここから三嶺頂上までの区間。
最後の最後に一番厳しい登りとは。
やはり簡単には登らせてはくれないのか。
なかなかやりおる。
こちらも最大限の牛歩戦術でお返しである。
大岩の鎖場。
ほぼほぼ垂直に近い岩壁に鎖が一本。
ただし巻けるのでそちらを使えば問題なし。
とはいえ道も狭いので慎重に。
大岩を通過、ついに全容を表した三嶺山頂。
ふふふ、一歩一歩、明けない夜は無いのだ。
最大限の牛歩戦術をお見舞いしてやろう。
夕日に照らされる三嶺の岩場。
美しい。
ラスボス 三嶺に登頂!!
17:10 遂に、遂に到着だ。
名峰 三嶺 (1894m)
あれほどの牛歩戦術でよく辿り着けたものだ。
ポカリがこんなに美味しいとは知らなかった。
三嶺小屋越しに剣山、次郎笈。
今日という日が濃縮された稜線。
ジワジワ嬉しさが込み上げてくる。
あっ、疲れすぎて吐き気も少し。
しかし余韻に浸るのも束の間。
よく考えると今から下山しなきゃならない。
名頃まで4km・・・
最後の力を振り絞り立ち上がる。
アディオス、三嶺。
そして素晴らしき稜線トレイルよ。
次は絶対日帰りでは来ない( ゚д゚)
長い旅の終焉 名頃登山口
20:00 すっかり暗くなった名頃登山口へ無事下山。
本当に長かったけど、あっという間の不思議な一日だった。
剣山〜三嶺縦走は噂通り最高のルートだった。
道自体は基本的にはしっかり整備されており、分かりやすく迷うこともないと思う。
三嶺直下と高ノ瀬辺りが少し慎重に進むべしなポイント。
距離は20kmと少し長いけどとにかくずっと稜線の絶景続きなので天候が良ければ満足度は高い。
一泊できればなおゆったりと楽しむことができそうだ。
道中避難小屋が二つあるが、どちらもトイレはないのでその点は注意が必要。
ソロの人は名頃と見ノ越を結ぶバスがあるのでそれを利用するのも手です。
ただし便数は少なめ。
とにかく最高な山、そして稜線に感謝。
また来ます(^ ^)
それではまたどこかの山で。