大山登山から1週間。
久し振りの登山だったとはいえ、余りの体力の無さに危機感を感じたワタクシ。
このままではイカン。
これから秋から初冬の絶好の登山シーズンを迎えるのに、こんな調子では!
余裕をもって楽しめないではないか!!
とにかくプリっと出たお腹を凹ませ、ダルっとなった脚筋を固めなくてはならない。
夏だと浮かれて家族サービスなぞにうつつを抜かしている場合ではないのだ・・・
なんてことはもちろんおくびにも出さず、いや、出せず、子ども達は嫁と工作教室へ行くというのでその隙間を縫っての突撃である。
今回訪れたのは南嶺。
またしてもお初のお山である。
南嶺とは個別の山の名称ではなく、高知市を北と南に分断するようにまっすぐ一直線に東から西に向かってそびえる山々の総称である。
県庁がある中心地から見ると、南側に連なる峰々なので、南嶺なのだろう。
市街地にある山なので、北も南もそれぞれ麓まで住宅が迫っており、登山口も何か所もあるようだ。
南嶺には大まかに分けて西から、柏尾山(323m)、烏帽子山(358.7m)、鷲尾山(306m)、宇津野山(256.3m)の4つのピークがある。
縦走路の東西のほぼ中心が鷲尾山で、その北側麓から北に向かって皿ヶ峰(163m)、筆山(118m)と連なっている。
北から見るとT字のような形だ。
スタートは駐車場がある筆山から。
ここから南下し皿ヶ峰を通過、鷲尾山の麓で一旦左の宇津野山へ向かい、そこから尾根筋を鷲尾山~烏帽子山と進む。
その先柏尾山へも縦走路はあるが、今回はパス。
そのまま来た道を戻る予定だ。
縦走すると累計標高で約800m、距離にして10km強とまずまずのルートとなるようだ。
登山トレーニングにはもってこいだ。
歩き初めは墓地公園の中を進む。
一部分だけではなく、筆山、皿ヶ峰全体に墓石が点在している。
そこを縫うように登山道はついている。
歩き始めてすぐ早速分岐看板。
左へ行くと皿ヶ峰のトラバース道、右は頂上を踏む道だ。
もちろん右へ向かう。
約15分で皿ヶ峰頂上。
東側の眼下に朝日を受ける街並みが見渡せる。
夜景も綺麗だろう、しかしお墓が点在するこの場所に夜は来れそうにない。
南側を見ると、土佐塾中高越しに鷲尾山、烏帽子山、柏尾山がそびえる。
道は一旦下り始め、ほどなくして先ほど分岐したトラバース道と合流する。
合流地点には大きな岩が一つ鎮座している。
どうやらこれが通称ライオン岩だろう。
どの角度から見ても、なぜライオンかは分からなかったが。
それにしても、なんだか空が、めっきり秋っぽいな。
心なしか吹く風も秋らしく感じる。
その先はなだらかな草原の道となる。
皿ヶ峰全景はお椀をかぶせたような形。
草が山全体を覆っている。
お墓参りの時の線香などが原因でよく山火事になるので樹木が育っていないと聞いた事があるが本当だろうか?
確かにここ1,2年前ぐらいにも山火事がニュースになっていたような。
ライオン岩から10分、樹林帯に入る。
この辺りはどうやら嘆きの森というらしい。
常緑樹が繁茂する里山の雑木林といった趣だ。
まだ太陽も低い位置なので、ひっそり薄暗い道を登る。
少し行くと幸崎への分岐点。
左側へ進む。
この分岐から道沿いの樹木に巣箱が目につくようになる。
というか、巣箱を括り付けてない樹木はないのではと思うぐらいそこかしこにある。
ただどれも中に鳥や動物がいる気配はなかった。
幸崎の分岐から10分で土佐塾の寮下へ出た。
車道を渡って、奥の階段を登り、寮の脇を進む。
一旦少し下り、寮から8分、吉野分岐に到着。
ここで道は2手に分かれる。
どちらを進んでもすぐ合流するのだが、左側は急登とあったので、あえて進んでみる。
吉野分岐から10分、宇津野山分岐へ到着。
左側へ進み、稜線に出るが、展望はない。
アップダウンを数回繰り返し、高圧電線の鉄塔をくぐり、宇津野山頂上に到着。
宇津野分岐から25分かかった。
宇津野山頂上は相変わらずまるっきり展望はない。
360°樹木に覆われていて、ポッカリ上空だけが明るく開け広がっている。
丸太のベンチがあったので、しばし休憩を取り、元来た道を分岐手前まで戻る。
そのまま宇津野山分岐まで戻って鷲尾山を目指してもいいが、分岐手前をそのまま稜線伝いに直進し鷲尾山を目指すルートもあるようだ。
今回はそちらを利用してみる。
稜線南側を進み、宇津野山分岐から登ってくる本道に合流する。
ここまでくれば鷲尾山は目と鼻の先だ。
宇津野山山頂から25分、鷲尾山山頂着。
山頂は広い芝生の丘になっている。
ベンチが数個あり、南側は絶景、市街地越しに遥か太平洋まで見渡せる。
初日の出の名所だというが、納得だ。
暫く休憩しながら、ぼんやり眺めるていたが、どんどん暑くなってきたので、先へ進む。
ここから一旦60m程下り、烏帽子山へ120m登り返す。
1か所展望が開ける所があり、ベンチも設置されている。
なかなかの急登を上り詰めると石土神社がある。
そこが烏帽子山頂上だ。
鷲尾山から25分。
ここにもちゃんとベンチがあり、先客のおんちゃんが酒を飲んでいる。
休憩していると、次から次へ色々な人が登ってくる。
おんちゃんの知り合いらしき人、普通の登山客、日傘をさした散歩スタイルのおばさん、トレラン集団等など。
さすが市街地に近い里山、それぞれに山を楽しむスタイルはあるようだ。
ゆっくり休憩を取り、戻り始める。
何気に鷲尾山への登り返しがきつい。
トレーニングも兼ねていることも忘れて休み休みゆっくりゆっくり進む。
鷲尾山山頂では木陰のベンチでゴロンと横になってみる。
時折吹く風が心地いい。
しっかり皿ヶ峰も登り返して下山完了。
市街地の里山と侮るなかれ、なかなか歩きごたえのあるコースだった。
更に様々なルートもあるので、何回でも楽しめそうだ。
結局戻りは休み休みだったのでトレーニングになったかどうかははなはだ疑問だが、とにかく山を登って汗をかいた、この事実だけで満足だ。
やはり山は良いね☆