森の旅 

To the world where you've never seen.

野地峰〜黒岩山 大目撃!!紅葉真っ最中の八方ブナ

約5分


山歩き日 2020年10月31日

黒岩山の八方ブナ。
登山を初めて間も無い頃に出会った、とてつもなく巨大なブナの木。
その姿は本当に衝撃だった。
この様子はこのブログの初期の頃の記事にしている↓↓

野地峰~黒岩山 八方ブナに会いに行く

あれから何年も山を歩いているが、これを超えるブナにはいまだに出会っていない。
とにかく規格外。
普通の”巨木ブナ”とは桁が違う感じだ。
そんな魅力的なブナに突然会いたくなった。
ちょうど紅葉の季節。
黄葉の八方ブナを見てみたい。
先日の梶ヶ森とほぼ同じ標高だし、丁度紅葉しているかもしれない。
相変わらず仕事の為、全休が取れなかったので昼からの出発。
八方ブナまで行くには野地峰〜黒岩山への縦走が必要。
時間大丈夫か?
うーむ、まあ途中で無理そうなら引き返そう。
とにかく出発なのである。


今回もワタクシの急な誘いに二日酔いの症状を引きずりながら反応してきた、お馴染みTと同行。
登山口は大川村朝谷にある、白滝の里山村広場より。
広大なグランドのような場所で、駐車はオールフリー。
この日はちょうど自転車のイベントが開催中だった。
日頃は静かな(おそらく)山間に賑やかな声が響き渡る。
我々登山隊はよそよそしく隅っこに駐車し、準備を済ませる。
ちなみにトイレもあります。

13:50 準備を済ませ、出発。
もう10月も末。
日の暮れも早くなってきている。
急ぎ気味で進まなくては八方ブナまでたどり着けない。

いきなり良い雰囲気の道で気分が良い。
何気に今回のこのルート、全て自然林歩きとなる。
嬉しい。

紅葉も終盤戦。
登り口でこの様子だと、八方ブナはもう葉を落としているかもしれない。

30分ぐらい歩くと、展望が効くように。
奥に見える笹山らしき山は、早天山。
どうやら牧場となっている様子。

ガイドブックにも載っている、岩のポイントまで来た。
湧き水が常に流れ出ているようで、岩はビッシリと苔に覆われている。
冬には氷柱が見られるらしい。

紅葉の秋山には本当、午後の陽射しが似合うなぁ。
最高です。

野地峰頂上の反射板が目の前に迫る。

振り返ると、これから進む黒岩山のピーク(手前右のピーク)が見えている。
奥のとんがりコーン山は登岐山。
黒岩山からさらに縦走すれば辿り着けるらしいのだが、かなり厳しい藪歩きとの事。
ワタクシのようなへなちょこの出番は無いようだ。

14:58 首なし地蔵が鎮座する、野地峰頂上に到着。
少し怖い。
時間はほぼ予定通り。
うむ、とりあえず向かってみようか。
休憩もそこそこに黒岩山に足を向ける。
待っておくれやす、八方ブナ。

北側の展望も開けていて、正面に赤星山、豊受山が見えている。

綺麗に刈り取られた笹原の稜線道。
歩き易いし、見晴らしも良くて最高。

多少のアップダウンを繰り返しながらどんどん進む。

キレイですな。

このルート、目指す黒岩山が常に見えているので、どんどん近づくその姿に、しっかり目標に向かっている感が感じられてとても良い。

いよいよ近づいてきた。
山頂直下では一度少し降る。

そして激急登。
手も使って登らなくてはならないような予想外の登りが待ち構えていた。
一度訪れた時ももちろん登ったはずだが。
あんまり記憶にない。
それよりもこの後待ち構えている八方ブナで脳内は一杯になった様子だ。

急登を登りながら撮影。
まあお馴染みの撮影するフリして大休憩の一幕なのだが。
しかしキツい登りだね。
距離がないのが救い。

急登を登り切ると山頂はすぐそこだ。
だがだいぶ太陽も傾いてきているので、山頂を踏む前に八方ブナへ向かう。
今日は山頂よりブナだ。
稜線を少し東へ降るとすぐにその姿を捉える事ができる。

お久しぶり、八方ブナ。
相変わらずの大迫力。
カッコイイですな。

黄葉も残っていた。
最高だ。
ここから撮影タイムに突入。
ハァハァ、イイょ、イイょぅっと某巨匠カメラマンになりすまして八方ブナの撮影は進む。

あまりに圧倒されて、撮っているというより撮らされている感がものすごい。
まだまだ撮りたかったのだがそうもいかない。
太陽は確実に高度を下げつつある。
後ろ足をひかれながら八方ブナを後にする。
今度は雪化粧の中で撮ってみたいなぁ。

黒岩山頂上、と思われる場所に到達。
三角点はすぐに見つけれたのだが、真新しい看板に頂上まで0.2kmとの表記があったのでさらに進みかけたのだが、笹藪を急下降し出したので引き返し、上の写真のボロボロの山頂表示を発見したのでこの場所を山頂とした次第。

歩いてきた野地峰からの稜線。
奥には東赤石、二ッ岳などの法皇山系が並ぶ。
素晴らしい山岳風景。
野地峰、黒岩山は小粒なイメージだが、被写体の魅力的にはなかなか侮れない。

ささ、時間も時間だ。
暗くなる前に早く帰ろう。

さらばとんがりコーン、登岐山。
こう見ると登ってみたい山容だな、やはり。
いずれワタクシが大変レベルアップし、へなちょこではなくなった暁には挑戦してみよう。
そんな日が来るのかは謎だがね・・・

ワープ。
野地峰まで帰ってきた。
夕日を浴びる黒岩山。

早天山の牧場。
遥か奥には土佐湾が広がっている。
ああ、山歩きって本当イイなぁと実感。
なぜかこの写真を眺めているとそう思った。

どんどん暗くなる。
急ぎ足で下山だ。

17:45 誰もいなくなった広場に到着。
無事下山完了だ。

いやぁ、それにしてもやはりこの山のハイライトは八方ブナですな。
あの迫力、一見の価値ありだ。
黒岩山頂直下を除いてほぼ危険なく安全に歩けるし、展望も良いので初心者の方の初めての縦走ルートにもお勧めできる。
実際ワタクシがそうだったしね。
ただ剣山や石鎚山のようにメジャーな山ではないので、何かあった時に対処できるようにしっかり準備と計画は立てる必要はある。
最悪誰にも合わない可能性も大いにありそうだ。
まあとにかく半日とはいえ歩きごたえのある、大満足の山歩きとなった。

では、また。




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