森の旅 

To the world where you've never seen.

白髪山(本山) 2022年の初登りは雪に包まれた白骨樹の森へ

約8分


山歩き日 2022.1.3

2022 明けましておめでとうございます。

いよいよ始まった2022年。
今年も宜しくお願い致します。

あっという間に過ぎ去った2021年。
実は登山回数がついに7回まで減ってしまいました。
年々山へ行く回数が減って来ており真剣に危機感を抱くワタクシ。
別に山へのモチベーションが下がっているとかでは全くなく、数々の所用の為に中々時間が取れないのが実情。
行きたい山は数知れず。
皆さんのヤマップやらブログで楽しませていただく反面、あまりの素晴らしいレポートなんかを目の当たりにすると羨ましさ全開で何度わら人形を作ろうと思ったことか( ゚д゚)
今年は!
せめて月一ぐらいは行きたいですな・・・
このブログもほぼ放置状態なので、山以外のトピックも含めてなんとか更新頻度も上げたいところ。
宜しくお願いします。

初登りは白髪山(本山)!!

さて記念すべき2022年の初登りは白髪山。
高知には白髪山が2座あり、一つは物部の白髪山。(1769m)
三嶺の絶好の展望台として有名。
ここからの眺めは本当に素晴らしくていつ訪れても感動する。
しかも1時間程度で登れるので何よりもコストパフォーマンスを重視する貧乏性なワタクシにとっては大大大好物の山だ。

しかし今回訪れたのは本山町の白髪山。(1470m)
物部と区別して”奥白髪山”などとも呼ばれている。
頂上付近の保護林に指定されている天然ヒノキの森と無数の白骨樹で有名な山だ。
しかし三嶺の展望台と比べると若干地味な感じは否めない山でもある。
標高も低いし、剣山オールスターズに囲まれた物部に比べてしまうとそうなるのも仕方ないような。
ただワタクシ結構好きだったりする。
過去一度しか訪れていないが、頂上付近の森がほんと雰囲気よかった記憶がある。
頂上から展望もしっかりある。
(実はこのブログの初回の記事が奥白髪山だったりする。)
久しぶりに訪れた奥白髪山ではどんな旅が待っているのだろう?
いざ出陣。

登山口へ

コースは正面ルート、行川ルート、汗見川ルートの3コースあるみたい。
ワタクシが愛してやまない分県ガイドを元に汗見川ルートで行く事に。
おそらく一番メジャーなルートと思われる。

最寄りの大豊ICから国道439号を西へ向かう。
嶺北消防署を少し過ぎると大きな交差点に出会うので右へ。
土佐本山橋を渡る。
すぐのT字路を左へ。
道なりに行くと再度T字路に突き当たるのでまたまた左へ。
直進すると橋が見えてくる。
その橋の手前を看板(白髪山県立自然公園)にしたがって右折。
あとは道なりに行くと冬の瀬のバス停に着く。
登山口への看板にしたがって右折。
ここから7km行けば登山口だ。
道は一部舗装されているがほぼ砂利道の林道となる。
できれば車高が高い車の方が良いです。
専用の駐車場ではなく、路肩が広くなっているのでそこに駐車するスタイル。
まずまずの広さはあったので複数台余裕で停めれそう。
近くに綺麗なトイレも出来ていた。
が冬季は使用不可との事。
最寄りのコンビニは439号線沿いのファミマ、ローソン。

汗見川ルートで行くぜよ

8:30 登山口を出発。
ほんのり雪が積もっている。

いよいよ2022年登り始め。
今年も一年安全に登れますように。
そして山を思いっきり楽しめますように。
ついでに痩せますように!
ついでに給料も上がりますように!
ついでに宝くじも当たりますように!
ついでにニューレンズが突然空から降って来ますように。
様々な思いを抱えて入山!!

ちなみにこのルート、テープの数は半端ないほど設置されているので慎重にそれを追えばまず迷いはないと思う。
ただ最初の方は沢沿いのゴロゴロ岩場を歩くのでなかなか歩きづらい。
特に雪が降っているとテープが無いと道が分からないレベル。

こんな感じの沢沿いをジグザグに登っていく。
渡河ポイントもあり。
それにしても想像以上に雪がある。
南国高知の低山なのでそれほど期待はしてなかった。
北側の斜面を登るルートのおかげなのか。
嬉しい誤算。
だが雪+岩となればワタクシ如き初級者は過激にツルリンパしそうで必要以上に恐る恐る進む羽目に。
腰が引けまくりの40代のおっさんほど儚いものはないのだが、致し方ない。
なにせ山登り自体も久しぶり過ぎるぐらいの久しブリ大根だ。
よちよち歩きで進む。

沢の水飛沫が凍っている。
自然の芸術。
うっとり。

赤い実。
なんでしょう??
山のインテリ植物博士を目指して図鑑なんかも買いましたよ、確かに。
しかし未だに判別できるのはブナぐらいだったり( ゚д゚)
だって図鑑を見ても同じような花や葉っぱだらけでわけわかめですもの。
誰か詳しい人と一緒に登らないと一向に上達はしないだろう。
とにかく真っ白な粉雪にポッと佇む美しい赤い実を発見した感動をここへ記しておこう。

この様に雪のおかげで道らしきものは分かりづらい。
ただテープは沢山ある。
この画面の中だけでも6ヶ所??

やがて沢沿いから段々離れていくと有名なこの木に出会う。
値下がりの・・・間違えた。
根下りの天然ヒノキ。
でかい。
空洞部分には大人が2、3人は潜り込める。
倒れた倒木の上で発芽したヒノキが根をハの字に広げて成長した姿。
やがて倒木は朽ちて土に戻り、空洞部分が残されたという訳である。
うーむ。
そう考えると倒れていた倒木もかなり巨大だったのではないか?
遥かなる月日の流れにロマンを感じずにはいられない。
感動ぜよ。

どんどん森の奥へ。
朝日が森を照らし出し始める。
この辺りから原生林といった趣の森が最高に雰囲気良い。

高度を上げるにつれモコモコの雪の量も増えてきたようだ。

しかしこのルートは倒木だらけ。
ひっきりなしに跨いだりしゃがみ込まなくてはならない。
なかなかしんどいぜよ。
特にわがまま自由奔放に育ち過ぎたぽっこりボディがしゃがみ込む度に抵抗してくるのには参りました。
手懐けるのに一苦労。
今年こそはワガママは許しませんよっと言い聞かせながらよっこらしょと進む。

photo by ショッコル

こんな感じが何ヶ所もあるのですよ。
ふぅ、しんどいしんどい。
誰かのレポートでこういうゲートにメタボチェッカーなるおしゃれな名前が付けられていましたよ(°▽°)

しかし森の雰囲気は最高に良い。
写真がヘボくてなかなか魅力が伝わらないが・・・

お目当ての白骨樹も増えて来ましたよ。
ちなみにこの白髪山は地質的に蛇紋岩で覆われているらしく、ブナ等広葉樹がそれを嫌って育ちにくいらしい。
その為ヒノキが優勢となり、(ヒノキも特別蛇紋岩を好むわけではないらしいがブナなどより適性がある)貴重な天然ヒノキの森を作り出している。
ちなみにヒノキは心材が腐食に強いらしく、枯れてもなかなか倒れない。
なので白骨樹の森になる。

ほうほう。
上空では枝がもつれてそう。
『おいオマエその枝退けろよ、こっちに当たってんじゃん』
『いやいやお前が後から伸ばして来たんだろうがっ、そっちが退けろよ!』
みたいな事になってるね、絶対。

ピンクテープで分かるように、こんな倒木の下も通過する。
根なのか、枝なのか。
大き過ぎて良く分からんですな。

ノスタルジックな看板。
良いね。
やっぱり山の看板は筆字ですな。

頂上ぜよ

なんだかんだで頂上に到着。
白髪山、1470mなり。
結局誰とも会わなかった。

白骨樹越しに西側方面の山々。
うーむ、素晴らしい眺め。

東側も大展望が広がる。
頂上は割合広くて、同時に20人くらいはゆっくり出来そう。
風もほとんど無くポカポカ日和。
最高です。
来て良かったぜよ〜〜。

黄昏るショッコル。
彼は今回が白髪山へ初登頂らしい。
どうやらいつの間にかこの山には登ったつもりになっていたらしく、しばらく登山候補から外していたとの事。
ワタクシと同じくおとぼけ具合が年々酷さを増している。

photo by ショッコル

頂上からの風景にテンション上がっていつもの様にハァハァ言いながら激写中。
実物は閲覧注意。
しかし本当良い景色だな。

photo by ショッコル

特徴的な蛇紋岩の模様があちこちに。
水戸光圀公の印籠に似ていますな。
なんとなく。

もちろん此処でお昼する事が決定された。
いつものようにお湯だけ沸かして簡単にカップラーメン。
あっ、ふたつ食べたわけではないですよ。
カレーメシは同行のショッコルの分。
こんなに食べたら折角登山してカロリーを消費しても意味がなくなってしまう・・・
先ほども宣言したように、今年はワガママボディの言いなりにはならない。
厳しく愛のあるムチをビシバシ振るっていく予定なのだ。
・・・
・・・
ちなみにお正月なので餅は焼きました(*゚∀゚*)
餅はいいでしょ、正月なので。
仕方なし。

photo by ショッコル

慣れない事はするもんじゃありませんね。
しっかり焦がしてしまいましたよ。
表面をナイフで削ぎ取ってなんとか食せました。
醤油を2、3滴。
うーむ、美味い。
長すぎる休憩をしっかりとって下山開始。

行きでは光が入ってなかった根下りのヒノキ。
西日が当たって綺麗。
あまりの荘厳さに我を忘れたショッコルが浮き上がっていましたよ、全く。

無事下山。
大変楽しゅうございました。
2022年、幸先の良い山登りでした。

白髪山(本山)は正直小粒なイメージが拭い切れてなかったのだが、今回登ってなかなか濃い山だと思い知らされた。
見所盛りだくさん。
石楠花の季節も大変良いみたいなので次回春先にまた来てみたい。
奥工石山への縦走路なども気になるところ。
ルート自体はテープが豊富にあるので迷う事はなさそうだが、沢沿いの道は一部歩きにくい部分もある。
最低限の準備は必要です。


それではまた。
どこかの山で。




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